【絵本】身を守る方法はひとつじゃない

動物はいろいろな工夫で自分の身を守って生きています。ときとして、生まれたばかりの赤ちゃんでも、自分の身を守らなければなりません。

大型の動物は戦うことで身を守ることもありますが、弱い動物たちは戦っても勝ち目がないとき、驚くような身の守り方をします。

 

この絵本の中で、ウサギは走って逃げますし、コチドリのひなは親の合図でじっと身を伏せます。ハリネズミアルマジロは丸くなりますし、ヤマアラシはとげを立てます。エリマキトカゲは襟をたてて脅しますし、スカンクは例のごとくです。

では、オポッサムという動物はどうするか、知ってますか?

なんと死んだふりをするんです。相手にあきらめさせる、油断させるという身の守り方なのでしょうか。

 

身を守るとき、戦う道を選ぶのか。自分の特性を活かしてみるのか。相手が思ってもみないウラ技を使うのか。

身の守り方は、ひとつではない、イロイロあるのだと動物たちが教えてくれます。

人間は、たくさんある「守り方」のなかから、時と場によって最善の方法を選ぶ知恵にいままで以上に磨きをかけていくほかない。その知恵を身につけさせることこそ、子どもを本当に守ることになるんです。

 

 

『どうやってみをまもるのかな』 やぶうち まさゆき  福音館書店

【絵本】処置の方法を知っておく〜守るから見守るへ 

ケガをしないようにする。それは心がけたいことだけれど、子どもが全くケガをしないで成長するのは、おそらくほぼ不可能です。切り傷・切り傷・軽いやけどetc気をつけていてもケガはする。

ならば、みんなが処置法を知っていたらいいですよね。簡単な処置法を知っていれば、いざというときに慌てずにすみます。

何度も言いますが、ケガをしないように生活の中から、危険を全て排除することはできません。もし、ケガから守る方法があるとしたら、ケガをした後に・痛みを減らす方法・それ以上状態を悪化させない方法・より早く回復する方法を知っていることが、「守る」ことになるはず。

 

子どもは、言葉で大人がどんなに口酸っぱく言うよりも、痛い思いを経験して初めて危険や加減を身体で知っていきます。

だから、小さなケガの正しい処置法を知って、ストップしてしまうのではなく、子どもがやりたがるステップアップのチャレンジや、野外の小さな冒険を応援できるようになれたらいい。つまりそれが「見守る」ってこと、ではないでしょうか。

1987年からのロングセラーですが、新しい傷の処置法に改変された「新版」の方をお読みください。

子ども自身が手当てできるように作られている絵本です。家庭で揃えておきたい救急セットの中身も紹介されています。

『きゅうきゅうばこ 新版』

やまだまこと・ぶん やぎゅうげんいちろう・え 福音館書店

【絵本】みんな、誰もが見守られている

子どもを守る・見守るのは、「親の仕事」「わたしたちがこの子を守る!」みたいに肩に力が入ってしまいがちですけれど、本当はそれは親だけの仕事ではありません。

祖父母や親戚、地域や社会が一緒に守り、育てていくのが、子どもです。

でも、「そんなこと言っても、ちっとも見守られている感じなんてしないよ」と思うことがあるかもしれません。

そのときは夜空を見上げてみてください。

どこかで必ず月がこちらを静かに見守ってくれていはずです。見えなくても、見守ってくれています。自分が考えているより、ずっと大きな俯瞰した眼で子どものことも、親の自分のことも、まいにち見守ってくれている・・・。

そう思うだけで、きっと包まれているような、ちょっとほっとした気持ちになりますよ。

当たりまえだけれど、月は手を出してきて、危険から守ってくれたりはしません。しかし見守られると感じるだけで、気持ちはじゅうぶんに満たされるのです。

この絵本を読むと、2歳児も、にこにこ笑顔になりますよ。にっこりお月さんに、見守られる気持ちが伝わる絵本です。

『おつきさま なにみてる』  なかしま かおり/さく 岩崎書店